サポート募金実施事業報告
サポート募金実施事業報告
「教育」「研究」「社会貢献」を目的とした、東京電機大学の建学の精神「実学尊重」を具現化するための施設として、東京千住キャンパス5号館竣工と同時に「ものづくりセンター千住」を開設し、5年目を迎えました。安全講習・加工講習など、各種講習会の開催やプロのスキル・豊富な知識を有する技術員による技術相談の実施を通じ、学生の技術的思考の涵養・学生主体のものづくりを支援するための教育を推進しています。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い活動が制限されましたが、安全講習のオンライン実施、加工委託サービス対象範囲の拡大の施策により、平時と同様に支援を行うことができました。
また、利用者の多い3Dプリンタ、利用者の声を反映し超小型マシニングセンタ、ドリル研磨機等の機械装置を購入し、施設・設備の充実を図りました。
今後も最新鋭の測定装置等を導入し、センターの充実を図るとともに、地域と連携した取り組みを行ってまいります。
3Dプリンタ
超小型マシニングセンタ
加工の一例:ワイヤ放電加工品
大学
平成28年度からサポート募金を原資とした「学生サポート給付奨学金」を開始いたしました。
本奨学金は、家計急変により学費の支弁が困難な修学意欲のある学部生に対し、在学中1回に限り25万円を給付いたします。
なお、採用された学生は、大学主催の学生行事に「学生ボランティアスタッフ」としての参加が義務づけられていることが特色です。令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大のため、ボランティアスタッフとしての活動は行いませんでしたが、14名の学生に奨学金を給付いたしました。令和3年度も、新型コロナウイルス感染症拡大に係る影響を受け、家計が急変した学生の支援を積極的に行ってまいります。
~奨学金受給学生からの感謝の声~
・新型コロナウイルス感染拡大の影響により、父の収入が大幅に減少し、現在、公的支援を受けている中で、父親が体調を崩し入院、退院後も通院と入院が必要でその費用負担が大きく、母親の収入だけでは厳しい状況でした。この度はご支援をいただき大変助かりました。有難うございました。将来就きたい仕事を目指し、知識や技術を身に付けるために大学院への進学を検討したいです。
・母が亡くなり、その後、父が病気で収入が減少した中で、さらに台風で家屋が被災(一部損壊)し、修繕費用が掛かる中、採用いただき、学費の一部に充てることができました。有難うございました。今後は建築士やインテリアプランナー等の資格取得を目指したいです。
中学校・高等学校
「学校生活支援奨学金」として、人物・学業ともに優秀であるにもかかわらず、家計急変などの事情により、本校での修学が困難な生徒の学費以外の費用を支援いたします。令和3年度も、新型コロナウイルス感染症拡大に係る影響を受け、家計が急変した生徒の支援を積極的に行ってまいります。
神山治貴様(本学卒業生)からのご厚志を原資とし、「東京電機大学神山治貴海外留学派遣プログラム」を平成27年度から開始いたしました。
本プログラムは、本学の学部在学生で学長賞の受賞者のうち、学部在学中に英語圏の大学等に海外留学(単位取得)を希望する者の中から選考し、優秀でグローバルな人材を育成することを目的としております。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、1名の学生がオーストラリアのクイーンズランド工科大学へオンライン留学し、48単位を取得しました。現在もオンライン授業にて24単位を履修中です。
オーストラリアのクイーンズランド工科大学
~令和2年度東京電機大学神山治貴海外留学派遣プログラム留学生からの報告~
新型コロナウイルス感染拡大のため、残念ながら授業はオンラインとなりましたが、学習システムには感銘を受けました。授業では学生同士で意見交換する機会が多く設けられました。
また、ウェブサイトでは学習資料、ライブ授業のリンク、ビデオ録画視聴など分かりやすく提供され、大変良い学習環境で勉強することができました。
これからの新学期にも神山奨学金の感謝を胸にし、より一層学業に努め目標に向かってチャレンジし続けます。
初代電機第一工業学校長などを歴任された故波多諄三先生のご息女 故深井綾様からのご厚志を原資とし、「東京電機大学 深井綾女性研究者・技術者育成特別奨学金制度」を平成30年度から開始いたしました。
本制度は、大学院に在学する女子学生に対して奨学金を給付し、将来、研究者・技術者として社会で活躍できる人材育成を目的としております。
なお、採用された学生は、大学行事(オープンキャンパス等)に「学生ボランティアスタッフ」として協力することが特色です。
令和2年度は、74名の学生に奨学金を給付いたしました。
故深井綾様からのご厚志を原資とし、「東京電機大学中学校・高等学校 深井綾教育研修特別奨学金制度」を平成30年度から開始いたしました。
本制度は、中学校・高等学校に在学する生徒のチャレンジ精神に火をつけ、国内研修および国外研修に積極的に参加することを目的としております。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、シアトルホームステイ、カンボジアボランティアツアー、陸前高田スタディツアー、カナダ短期留学等のプログラムが中止となりました。
新型コロナウイルス感染予防対策として、非接触で発熱者を検知するAIサーマルカメラを導入いたしました。
このカメラは、同時測定可能人数は20名で、AIにより顔面判定し、マスク着用時もカメラの前を通過すると自動測定された体温が画面に表示され、設定以上の体温の場合、音声とフラッシュで警告します。
各キャンパスの入口に設置し、入館者自らの体温確認と新型コロナウイルス対策に大きく寄与しています。
東京千住キャンパス:5台設置
埼玉鳩山キャンパス:2台設置
東京小金井キャンパス:2台設置
1.埼玉鳩山キャンパス
令和元年度に第2食堂「komorebi」の改修工事を行いました。令和2年度は、学生が快適に食堂を利用できるようトレイディスペンサー、トレイ、麺類用のどんぶり、冷水器用のコップ等の什器を購入いたしました。
トレイディスペンサー
什器類
2.東京小金井キャンパス
中学校・高等学校では、雨天時における床面の被水防止対策として、「しずくりーん」6台を購入いたしました。
傘ふり場「しずくりーん」
課外活動への支援として、次の43団体に対してご寄付をいただきました。
東京千住キャンパス(13団体)
埼玉鳩山キャンパス(9団体)
東京小金井キャンパス(21団体)
~2つの学生団体よりサポート募金の使用用途の報告~
鉄道研究部(東京千住キャンパス)
鉄道研究部では、鉄道に興味のある26名で、学園祭「旭祭」の参加を始め、夏合宿、鉄道模型レイアウト(Nゲージ)の製作、路線データ作成等、主に鉄道のことを中心に様々な活動をしています。合宿先では、車庫見学や貸切運行を行います。
今回のサポート募金は、旭祭等で展示するための鉄道模型や今後オンラインでの活動を行うにあたり必要なHDDおよびSSD等の購入費用に充てました。
TDU SPACE PROJECT(埼玉鳩山キャンパス)
模擬惑星探査機(CanSat)を開発し、アメリカのネバダ州で行われる国際大会(ARLISS)に出場し優勝を目指しています。国内では種子島で開催される「種子島ロケットコンテスト」にも参加しています。
令和2年度は、種子島ロケットコンテストはオンラインでのプレゼンコンテストとなりましたが、今回のサポート募金は、モータードライバーやセンサーなどの電子部品の購入に充てました。
令和3年度は、国際大会(ARLISS)の代替として静岡県富士見市で開催される大会に出場予定です。
株式会社ソディック(代表取締役社長 古川健一)様より、3Dプリンタ金型技術を活用した新型コロナウイルス感染症予防に有用なフェイスシールド1万3,000個の寄贈をいただきました。
株式会社ソディックと本学園は、ソディックの創始者で前会長 故古川利彦様が本学園の卒業生であり、本学の名誉博士でもある関係から、教育・研究に常日頃からご支援をいただいております。
寄贈いただきましたフェイスシールドは、学生・生徒の安全を一番に考え実験・実習等で有意義に使用させていただいており、今後も、ものづくりに強い人材の育成に努めてまいります。
ものづくりセンター千住のソディックスペースの前で
本学石塚昌昭理事長(左)と
株式会社ソディック古川健一社長(右)
フェイスシールドを着用した作業風景
募金事業室